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新体操・フィギュア・シンクロのための開脚改善の症例

開脚・スプリッツに悩んでいたのは、バレエジュニアだけではありませんでした。

 

新体操、フィギュアスケート、シンクロナイズドスイミングの表現スポーツを習っているジュニアも悩みは同じだったのです。

しかも180度以上の開脚が必須だったり、背中を大きく反らせて手で足を持つバックルが技の基本にあるため柔軟性は必要不可欠。

 バレエ同様、3,4歳から続けているのに苦手としているジュニアは多く、無理を重ねて膝や股関節を故障するケースも多々あるようです。

 

あんじゅでは、開脚、スプリッツ、バックルなど柔軟があと一歩、左右差がある、痛みがあるなどの悩みを抱えているジュニアのサポートについては、バレエ同様おこなってきました。

こちらではその症例をご紹介します。

新体操、フィギュアスケート、シンクロナイズドスイミングジュニアの開脚改善
スプリッツ、バックルが改善したジュニアたち

バックルが苦手と股関節が鳴ることは関係あります

開脚すると股関節がなって痛くなる時もある、と言う例は新体操ジュニアでも多い様です。彼女も同様の不具合を抱えていました。

股関節自体の可動域は充分あるけれど、どうしても太ももの踏ん張りがとりづらい。

こういうケースでは同様に足の指丸めも診られます。ジュニア自体が気づいていないのですが、足の指を踏ん張る原因の多くは上半身にあります。

 

そして彼女も体幹が薄く狭いタイプでした。そのため肩先がちょっとしたことで直ぐあがってしまうため、頭部も安定しにくい。このような状態で脚を大きく開くことは=脚だけで踏ん張って開こうとすること、その負担の結果が股関節にきていたのです。

 

カラダのバランスというと左右のバランスのことを考えがちですが、それだけじゃない。

上半身と下半身のバランスも大切です。

 

元々日本人は、体幹が薄いタイプが少なくないのですが、上半身と下半身のバランスをうまくとることは結構難しかったりします。もちろん三頭身くらいの幼少期では、確実に頭が重いので上と下のバランスをとるのが大変です。

 

けれど、小学生になっても上下のバランスがうまくとれないと言うケースが少なからずいるのです。その多くが、体幹が薄くて細いタイプ。

 

このことに気づかず脚だけのトレーニングをしていると脚だけで踏ん張ることをカラダが記憶してしまうようです。そのため開脚と言っても脚を横に開くことだけに集中して、座っている腰から背中が丸くなって首が短くなっている状態に気づけないのですね。

 

初診では、まずカラダのラインのどこに歪みがあるのかをチェックします。もちろん股関節の可動域もしっかり診ます。彼女の場合も股関節の可動域が狭いと言うコトはなく,問題は上半身と下半身のコーディネーション不足と分かりました。

 

開脚して骨盤が立たないタイプは、カエルストレッチをしてもお尻がポコンとあがってしまいます。このような状態でお尻を押しても逆に踏ん張ってしまうので、すんなり開くことはありません。

 

大切なのは、カラダのどこを意識すれば楽になるのかのポイントを伝えながら、背中の反りをやるところから始めていきます。ジュニアの場合、やはり成長期の柔軟性があるので背筋は比較的やりやすいことが多いからです。

 

けれど、上半身が弱いジュニアは反る時にほとんど肩先があがってしまいます。その部分を少しずつ修正しながらやり続けていると楽に反れるポイントが分かってくるのです。これがいつ分かるかはそのジュニアそれぞれです。

早い子だと1回でつかむ子もいます。

 

背筋の反り方のコツがつかめてきたところで、カエルストレッチを少しずつ改良していきます。ポイントは背骨につなげる感覚をサポートすることなのです。開いているのは脚ですが、カラダがしっかり支えられていれば、結果、脚の開きは改善されていくのです。

 

それを繰り返して感覚をつかんでもらうこと、これが一番大切です。カラダ事と私は言いますが、カラダの感覚を一回でつかむことは至難の業。何回もトライアンドエラーをした結果コレ!と言う感覚をつかむことが重要なのです。

 

その土台をつくってから、開脚、スプリッツへと移ります。

 

ところが面白いことに、寝た状態から座った状態になると途端に頭部のズレが生じてくるのです。本人は真っ直ぐと思っていても実は左右に微妙にずれている(前後の場合もあります)そのため、開脚すると中心線が左右どちらかにずれるんですね。

 

この状態が股関節がなる、また痛くなる原因でもあります。つまり、左右均等に開いていれば股関節に負担はかかりにくいのです。結局、問題は脚や股関節ではなく、座って立たせることのできない骨盤とその上の体幹に問題があるのです。

 

この時大切なのが自分がずれていると言う感覚を自覚してもらうこと。本当の話、ほとんどの人がずれている自分に気づいていないままストレッチを必死がんばっているんですよ。

 

一回で解ることは難しいので、何回か繰り返して気づいてもらいます。

 

そして、骨盤を立たせるため体幹をおこすためのエクササイズを加えていきます。

そうすると、不思議なことにますます体幹の弱さが表れるのですね。

 

このエクササイズは昨年からダイナミックストレッチを取り入れています。ダイナミックストレッチは、体幹から腕、骨盤、脚などいくつもの組み合わせをおこなってもらいます。

 

その後で、開脚に再チャレンジするのです。ダイナミックストレッチを続けると片足で立つのが楽になってきます。それは=骨盤と脚がしっかりつながっていること。その状態で座ると先ほどよりも骨盤が立ちやすくなるのです。

 

その状態から更に体幹と腕のダイナミックストレッチを加えて、床に向かって前屈をしていきます。

体幹がしっかりしてくると、前屈にそって脚は少しずつ開いていくのです。

 

彼女の場合は、股関節が強い時には鍼灸治療に切りかえ、痛みがない時にトレーニングをおこなうと言うスケジュールで計7回で開脚、スプリッツが完成しました。

 

 


左右のアンバランスの原因は足の指にあったケース

新体操、シンクロナイズドスイミングはフィギュアスケートよりも少し年齢があがってから始めるケースも少なくないようです。

小学校に入ってから、または小学校低学年から、中学から始めるジュニアもいるようです。

 

その際に問題になるのがやはり柔軟性です。

 

柔軟性というのには二つあって、一つは元々カラダ自体に備わっているもの。1歳2歳の子供の柔らかさがそれに当たります。他水分量などいろいろな要素がありますが、一般的に子供の方が柔軟性が高くなります。

 

そしてもう一つがその人がもっているカラダの自体の個性。元々柔らかい筋肉をもっている人もいれば、その逆もあります。又関節にある靱帯も同じで、靱帯が柔らかいタイプは指が手の甲まで反れる人がいます。

 

とすると小学生低学年だとまだまだ柔軟性はあるはずと考えられるのですが、それぞれのカラダの個性、そして競技を始めるまでの生活環境などが左右して、柔軟をがんばっているのにどうしてもうまくいかないと言うことが出てくるのです。

 

そして大抵の場合はストレッチなのに踏ん張っておこなっているのです。力をいれているのですから、本来は伸びるものも余計伸びにくくなってしまっている、そこに気づくことが変化のきっかけになります。

 

左右差があって、右足前のスプリッツは大丈夫なのに左足前だとインにはいるのが悩みだったRさん。彼女のカラダの使い方にもクセがありました。彼女も上半身が弱く肩が内側にはいりやすいため頭部が安定していません。

そのため、しっかり立とうとしたとき指に力をいれるクセをつけていたのです。

 

この指に力をいれて立ったり座ったりストレッチしたりするのはかなり多く診られますが、他にも左足を外にずらして立つクセがついていたのです。まだ体重が軽いジュニアなのに左足には扁平足になってアーチがおちており、下手をすると外脛骨になりかねない状態になっていました。これは注意が必要です。

 

彼女のケースでは、左右差のあるスプリッツのやり方を最初にチェックしました。するとやはり脚の力だけで伸ばそうとしているのですね。背筋を診てみると、やはり肩が上がります。なので、背筋を修正し、カラダを支えやすい位置をつかんでもらうようにサポートしていきました。

 

サッカー、野球などのスポーツ同様、表現スポーツでは、柔軟性や筋力などのカラダの資質も大切ですが、カラダを使いこなすコントロール能力もとても大切です。柔軟では苦手な部分があるRさんですが、面白いことにコツをつかむのがとてもうまかったのです。

 

初回は、脚をたてに開いて上から下りてこない、上からのっかってこないスプリッツの方法と(こちらの特集と動画を参考にしてください)Y字を床で寝た状態で姿勢を安定させて続けてから立っておこなうなどを繰り返し、指でつかんで立たない練習をしてもらいました。

 

2回目では、前回よりも姿勢が安定していました。

姿勢が安定してくるとやれるエクササイズの幅はたくさん広がります。

ダイナミックストレッチではなく、バー・アスティエの座ったエクササイズから、状態をキープしつつ脚を動かすものを幾つか組み合わせてトライしていきます。

すると、上半身のキープがうまくいくとするっと抜ける感覚をつかんでいけたようなのです。

 

最後には脚抜けしてカエルになるのが成功していました。

 

姿勢が安定していないケースでは、まず姿勢を安定させるための準備をおこないますが、姿勢が安定した後は、カラダを支え菜鱈さらに伸びるカラダを育てるエクササイズをふんだんにおこなっていけます。

すると、今までやっていた開脚がより楽にできるようになり、左右差もなくなっていくのです。

 

 


スプリッツがうまくいかない原因が腰にあったケース

シンクロナイズドスイミングでもスプリッツは必須です。厳しいクラブだと、つま先の伸びにミリ単位のような注意がされて、何が何でもつま先を伸ばさないとと意識かにすり込まれてしまうこともあります。

 

ただ、足の指先に力をいれると足首や膝の関節が固まってしまいます。その状態で伸びたスプリッツをしようとすれば、カラダのどこかに負担がかかりかねません。Mさんのケースはそれが左の腰にきてしまっていたようです。

 

特にシンクロでは、右のスプリッツはマスト事項のようです。そのため本人もコレまで一生懸命がんばってきたのだと思うのですが、左の下部腰椎周囲にガシッと硬くなっていて直ぐ左後ろに倒れる要因になっていました。このような状態では骨盤はしっかり立ちにくく、それを無理してがんばっていたため余計右足前のスプリッツだと足がインになってしまうのでした。

 

腰の筋肉が硬すぎる場合は、時は鍼灸や整体を加えることもありますが、まずは、座っている時にしっかり立たせることのできない骨盤周囲の筋肉のトレーニングを中心におこないました。

 

表現スポーツ系のジュニアは、バレエジュニアよりも筋力があるケースが多いので、ダイナミックストレッチを加えることで骨盤を固めて座らないで済むようになりやすいのですが、それでも左の腰の後ろが伸びません。

 

こういうケースでは宿題をいっぱい出してやってもらうことがポイントになります。

上半身のダイナミックストレッチを下半身のダイナミックストレッチを課題として渡しました。

 

腰椎周囲の筋肉の硬さに気づかずに無理な競技を続けるとそれが元でケガになるケースは多々あります。

重要なのはストレッチで脚だけが完璧に伸びることよりも、カラダ全体でささえた結果脚が伸びやすくなった状態をつくることです。

 

 


体重増加が阻むストレッチをどう改善していくか

シンクロナイズドスイミングでは、地上でスプリッツができても水中ではできない、ということがおきます。地上でやっている時に力をいれてスプリッツしていれば、浮力が大切な時に必要な浮力で出ないし、真っ直ぐ上にあがってこられません。

 

小学生高学年から中学生という時期は、女子にとって体重増加と重なる時期であり、受験のため一時中断、もしくは練習量が減ってしまった結果予想以上に体重が増えてしまってコントロールがしづらいと言うこともおきてしまいます。

 

ましてや大会でいい成績を収めた記憶がある子だと、一気に一番いい時期に戻ろうとして力をいれて踏ん張ってしまいやすいのです。力をいれて踏ん張っても同じカラダの状態には戻らないため、精神的にもくさってしまってやる気をそがれてしまうこともあるようです。

 

体重のコントロールは別として、この様なケースはどうすればいいのか?

コレまでのケースと同様、上半身の強化して脚への負担を減らすこと、につきます。

 

いい時期に戻ろうとする時、大抵人は力を使いやすいのです。その時一番働く=力が入るのが腰から下です。

 

Sさんのケースでも、背中の反りからカエルストレッチで、カラダを支えるポイントをつかむ練習としてもらいました。

けれど、開脚すると骨盤が立たないんですね。

受験で勉強が多くなる=座っている状態が増える、それが骨盤の後傾をもらたす大きな要因なのですが、本人は必死に勉強しているので気づけないことが多く、受験が終わって戻ってみたら開脚もスプリッツもできなくなっていたという例は、バレエでもたくさん診ています。

 

Sさんは、身長も160cmはあり、体幹がややしっかりしている体型だったので、ダイナミックストレッチの中で大腰筋を集中的にトレーニングし、その後バー・アスティエのエクササイズで、寝た状態から力をいれず起き上がり開脚へとつなげていく練習をたっぷりおこないました。そしてそれを宿題でやってきてもらうことにしました。

 

ターンアウトアップでは、日頃取り組んでいるストレッチの方法を修正するやり方をとることがありますが、ケースによってはセッションでトライした内容を宿題でやってきてもらうこともあります。カラダの意識改革に必要だからです。

 

世の中では、パッとできますと言う一瞬芸のような開脚指南が少なからず見受けられますが、カラダ事というのは実は簡単には変わりません。瞬間芸のような余興ではなく、しなやかに伸びたカラダの状態の上に技が積み上がっていく表現スポーツやバレエでは瞬間芸では全然役に立たないのです。

 

Sさんはしっかり宿題を続けてくれたようで、起き上がってくる時の力の抜き加減が変わってきていました。けれど開脚から脚を回していく時に体幹の支えが一気に抜けるのですね。

宿題を続けて来てくれると、更にその先の課題がみえてくるので、そこを改善するための解剖学視点を加えたり、エクササイズを加えたりします。この時は椅子の上でのエクササイズと足の指の余計な力を抜くための椅子のエクササイズをおこないました。

 

セッションでは、無理な力がはいっている要因を診てそこを補強するエクササイズをおこない、レベルを徐々にあげていくと言うことをおこなっています。

 

3回目には、開脚からスプリッツに移行した時にしっかり体幹が回旋し、つま先も無理なく伸びるようになり、彼女が本来持っているカラダを動かすカンが使えるようになってきたのです。

カラダをつかいこなすカンはもっていたとしても力をいれた状態では宝の持ち腐れ。うまく発揮できないのです。本来は大会で賞がとれるほどの力があるのですから、後はもういつも練習で技を磨いていく練習を増やしていくことが大切。

 

技が決まらない時は、必ず余計な力がはいっています。その原因がカラダの歪みにある場合は、開脚・スプリッツにもそれが現れます。技が決まらないからといって、技の練習ばかりやっても逆効果になり、ケガになってしまうということ。

 

開脚・スプリッツ・バックルなどで左右差を感じるジュニアは修正しましょう。

 

 


バックルと腕の捻れ

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腕を捻らないバックル

苦手にしているジュニアに共通していることは、二つあります。
それは、頭が落ちていることと、手が捩れていること、です。

長く新体操やフィギュアスケートを練習しているので、みんなそこそこ脚は上がるのです。けれど、あがる脚を後ろ手に持つときに、体勢が崩れてしまう。脚を後ろに大きく上げること、そしてその脚を手で掴むことに意識が集中しているため、脚を支える体幹がほとんどお留守になってしまうのです。
10歳前後のジュニアですから、背中の筋肉や柔らかいのです。けれど、脚を後ろに蹴る、上げるということだけになると、その柔軟性が活かされなくなってしまう。これはとってももったいない状態です。どんなに後ろに蹴り上げても手で掴めないので=カラダが硬い、と思っているようなのですが、これは必ずしもカラダが硬いが原因ではありません。

というのも、背筋のトレーニングやブリッジを見せてもらうと、ほとんどのジュニアがそこそこできているからです。背筋やブリッジにもにも股関節や肩関節の柔軟性は関わっています。これらができないのであれば、カラダが硬いのかもしれないと推測されますが、ジュニアの場合、もう少し別な観点から診る必要もあります。

どうしても硬いと思い込んでいるタイプを注意してみていると、腹筋や背筋、開脚やスプリッツなどで、頭部の位置が定まっていないのです。どういうことかというと、首がすくんだ状態で開脚をしようとしている、背中を反らせるのに、先ず頭を後ろに引いて丸くなろうとする、のです。頭は子供であってやはり重いのです。その重い頭部を支える力が足りていないため、首をすくめたり、前に落としたりするわけです。

これでは、首の骨・頚椎のラインが崩れてしまい、胸椎や腰椎に余計な負担がかかってしまうんですね。このような状態では後ろに脚を上げてコンパクトに背中を反らせるというバックルは難しくなります。けれど、脚はどうしても掴みたい!一生懸命なあまり、腕を捻ってでも脚を持とうとする訳です。

最初の内は、バックルに慣れるためということならこれでもいいかもしれませんが、成長していく過程でもずっとこの方法で続けていると、脊柱にズレが出てきてしまいます。得意な側ばかり続けていた結果、側湾のようなカーブを作ってしまうこともあります。腕を捻って持ってきても、肩がねじれているのでキープするのに力が入りやすくなる。そのため背中の上からずれて気安くなるのです。

このような腕の捻れを修正するためにも、大切なのは、二つ。
骨盤を縦にしないスプリッツがしっかりできるようになることです。骨盤をずらしてスプリッツを続けていると、ずれたひとつは、骨盤にそって背骨もゆがみやすいのです。

そして、もうひとつは、片足でしっかり立って、パンシェができるようになることです。バックルで腕が捻れてしまうタイプは、脚だけでパンシェをしようとするので、結果、肩のラインがずれてしまうのです。捻れたままの腕で脚を持って続けていても、それは結局、演技には反映されません。何故なら、演技はポーズではないからです。バックルしながら回転する、バックルした背中でフープを支えて、次にそれを投げジャンプするなど、動きの中でバックルを維持するのは、軸がとれていることが必要だからです。

脚が後ろにもっていくことだけがバックルではない、これが分かるとすんなりできるようになります。

バックルで腕が捻れていたら要注意!です。


新体操・フィギュアスケート・シンクロナイズドスイミングのケガの治療

両方の付け根が痛い小学生 新体操

練習の翌朝、付け根が痛くなってしまったKさん。新体操を年長から続けている小学生です。付け根が痛い時、多くの人は股関節になにか問題があるのではと考えがちですが、実際は股関節周囲の腱に炎症が出ているケースと言うことがみられます。今回も同様ですが、彼女は両方の大腿四頭筋の腱に炎症が出ていました。

それは、彼女のカラダの個性とも関係があります。もとから関節が柔らかく、どちらかというとぐにゃっとなりやすいタイプのKさん。関節が柔らかいことは大きな利点ではありますが、諸刃の剣になる場合もあります。それは足首にあらわれていました。以前、捻挫をしたこともある彼女の足首は、どちらかというとグラグラだったのです。

カラダの柔らかいタイプは、元から関節の可動域は高いことが多いのですが、逆に柔らかいゆえに姿勢が崩れやすくもあるのです。姿勢を保持するコントロール力がまだ足りないことに加え、土台となる足首も柔らかくしっかり床を踏めていないのに脚を高くあげようとすると、股関節には大きな負担がかかります。今回の股関節痛は、その結果です。

炎症があるところはお灸で治療し、骨盤周囲の固くなっている筋肉は鍼で緩めていきました。
その後、大切なのは、体幹トレーニング。関節が柔らかいタイプは、あまり考えずに脚が上がってしまうがゆえ、上がっている脚をキープする体幹を意識しづらいということもあります。

関節が柔らかいタイプは柔軟には問題がないことが多いのですが、しっかりした体幹の支えがないところでストレッチをしても逆に背骨を歪めることにも繋がります。このようなタイプはどちらかというと筋トレをしっかり加えることが大切です。

 

 

両側に出来た三角骨による足首痛 中学生 新体操

バレエ同様、新体操でも三角骨による足首の痛みを抱えることが少なくありません。来院時は、骨折しかけているけれど分離はしていないという状態でした。

バレエ、新体操の三角骨障害、バレエ治療院あんじゅ
分離してしまった三角骨

このようなケースではまず今ある痛みを抑えることが優先になります。
三角骨はかかとのある側、つまり後ろにできるのですが、実際に痛みが出るのは外側でした。診るとやはり外くるぶし後ろに炎症が出ています。炎症のあるところは施灸すると痛みはぐっと収まります。が、気になるのはやはりパンパンに張っているふくらはぎです。

ふくらはぎの筋肉は比較的大きな筋肉なので、これが硬くなってしまうと深部足底筋まで硬くなってしまいます。三角骨やアキレス腱痛を抱えている人のほとんどが同様の状態になっているのは、ドゥミやポイントになるときに、膝下で踏ん張ってしまいやすいからです。

三角骨障害、新体操、バレエ治療院あんじゅ
深部足底筋はふくらはぎの奥にある図

三角骨は、手首の骨にはあっても足部にはない骨です。距骨という骨の突起が刺激を受けて肥厚することによってできる骨なのです。新体操でも高いドゥミやグッと前に出た甲で演技することを求められるため、ついつい足の指に力を入れやすくなります。けれどそのやり方では、アキレス腱は逆に縮まってしまう。つまり、負担をかけたまま演技を続けることがとても多くみられます。

治療の後、フレックスとポワントの仕方をしっかり修正するエクササイズを行いました。